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zoom RSS 『秒速5センチメートル』

<<   作成日時 : 2007/06/08 00:05   >>

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3つのストーリーから成る連作短編アニメ。
ラブストーリーのアニメ映画は観たことがなかったので、面白いんだろうか?とかなり謎&不安な気持ちで観に行きました。登場人物の瞳のデカさには、慣れてないので最後まで違和感がありましたが、ストーリーは悪くないし、景色の画は美しいし、思っていたより見応えがありました。

第一話から第三話まで、時代設定は1990年代前半から現在にかけてのようです。私もそうですが、主人公と同年代の人には懐かしく感じる部分もあります。


第一話『桜花抄』(おうかしょう)
小学校の卒業式を最後に、親の転勤で離れ離れになった貴樹と明里。2人の間には当人同士しかわからない強い繋がりがあった。しばらくは手紙で連絡を取り合っていたが、中学1年の終わりに貴樹が東京から種子島に引越すことになった。引越しの日が近づく中、貴樹は授業の後、栃木に住む明里に会いに行く。

明里が手紙を朗読するスタイルで、話は進んでいきます。
朗読が流れながらも、スクリーンは貴樹の中学生活を映します。所々に小学生の頃の回想シーンと貴樹のナレーションが入り、栃木に行く日までのことがわかりやすくまとまっています。

授業が終わり、栃木に向かう貴樹。時刻表をメモしておいたものの、その日は大雪。宇都宮線が遅れ、19時の待ち合わせには到底間に合いそうにない。
知らない場所への遠出、初めて乗る電車。都会を離れるにつれ乗客が減り、ガラガラになっていくのに、入口付近で立ったままの貴樹の姿からは不安と緊張が強く伝わってきます。
やがて電車は雪で2時間停車。歯を食いしばって涙をこらえる貴樹を頑張れと応援したくなりました。諦めて途中で帰ってしまうのではないかと思っていましたが、3時間遅れで明里の待つ駅へ到着。
やっと会えた2人がおにぎりをほお張るシーンにはホッとしました。
今では待ち合わせに遅れても携帯で連絡がつきますが、昔はそういうわけにもいかず、遅れる方も待たされる方も色々心配だったなぁ、と思い出します。

雪の降る情景はとても綺麗でした。電車内の窓に付く水滴や、ボタンを押すと閉まる電車のドアなど、かなり雪国を観察したような細かな描写がまた素晴らしかったです。



第二話『コスモナウト』
種子島で高校生活を過ごす貴樹は日々弓道部の練習に明け暮れていた。そんな貴樹に思いを寄せるのは同じクラスの花苗。告白したいと思いつつ、その勇気が出せずにいた。学校ではそろそろ進路を決める時期だったが、花苗はなかなか決められず悩んでいた。
朝夕はサーフィンに没頭する花苗だが、恋と進路のモヤモヤがサーフィンにも出てしまい、うまく波に乗れない日々が続いていた。

3つのストーリーの中で一番気に入った話です。花苗の視点で書かれています。
第一話とは全く繋がらない女の子が出てきて一体なに?と最初は思いましたが、花苗との会話を通して貴樹の迷いなどもわかるようにできていて、さりげなく他の章と繋がっています。

都会的でカッコよくて優しい貴樹に花苗は夢中。毎日、貴樹の部活が終わるのを隠れて待っては偶然一緒になったように見せかけます。そんな花苗を見つけて、「一緒に帰ろうよ」と貴樹はサラッと言います。そういう自然体の優しさに、ますます花苗は惹き付けられます。
貴樹はそばにいてもどこか遠くにいるような雰囲気を持っていて、近づき難い一瞬があります。そういう人、若いころ確かに好きだったなぁ・・・、と思い出したりして。

種子島が舞台という事で、宇宙センターに機材が運び込まれる様子など、見たことのないものが画に出てきて面白いです。種子島では当たり前のことなのかもしれませんが、コンテナは相当大きくてかなりの迫力でした。

花苗が今日こそは告白すると決心したものの、結局できないまま貴樹と一緒に歩く帰り道、急に宇宙センターからロケットが発射します。その時の花苗のナレーションがとても印象的でした。「貴樹くんは私なんか見ていない。もっと、ずっと遠くを見ているということが今ハッキリわかった。」
ロケットが果てしなく広く何があるかもわからない遠い宇宙を目指していることに関連付けて、貴樹も花苗ではなく遠くにある何かを見ている、というようなことを言いたかったのだと思います。花苗の言葉は切なすぎて胸が痛みましたが、ロケット発射に関連付けたのはちょっと唐突過ぎたかもしれません。



第三話『秒速5センチメートル』
東京の大学を卒業し、就職した貴樹と明里の話。大人になった2人のその後が、山崎まさよしの『One more time, One more chance』と共に描かれます。ナレーションが少なく、画から状況を感じ取らないといけないので曲にのってどんどん変わっていく画を見逃さないようにするのがポイントです。下手に説明されるより、心に染みる終わり方だったと思います。



最初から最後まで風景がとても美しかったです。桜の花、雪景色、青い空、大きな海、どれもこれも本物みたいでアニメでもこういう表現が出来るのかと思いました。
人物の動きはおとなしめなので、鉄コン筋クリートみたいな動きのある作品とは同じアニメといえ全く別物の感じがしました。
特に大イベントが描かれてるわけではないけれど、成長するのに誰もが経験するような思いや悩みがうまく詰め込まれていたと思います。新海監督の他の作品も観てみたくなりました。
何が『秒速5センチメートル』なのかは、作品の中で出てきます。
観ないともったいない気もしますが、特に映画でなくてもいいかなという気もするので、わざわざ遠くまで行くならDVDでいいかもしれません。1100円。


キネカ大森にて鑑賞 上映時間:1時間

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