Scotch Park スコッチパーク

アクセスカウンタ

zoom RSS 『鉄コン筋クリート』

<<   作成日時 : 2007/01/12 00:02   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

ゆがんだ画とスピード感で圧倒されました。
街の景色などいちいち構図が斜めになっていて、最初のうちは首を傾けながら観ていました。慣れてくると、独特な街を自分も”ネコ”たちと一緒に飛び回っているような感覚に陥りすっかり引き込まれてしまいました。


昔ながらの風情を残す、義理と人情の街・宝町。そこで暮らすふたりの少年、”ネコ”と呼ばれるクロとシロ。盗みやカツアゲで得た金で生活し、子供同士の喧嘩では飽き足らず、大人の揉め事にも顔を突っ込む始末。こよなく愛す宝町で自由に生きていたふたりだが、ある日、宝町一帯に再開発の計画が持ち上がる。”こどもの城”という遊園地建設のためにやってきた”蛇”と呼ばれる謎の人物。”蛇”は超人的な殺人者3人を率い、宝町を乗っ取ろうとする・・・。


クロはシロよりも年上で、お兄ちゃん的存在です。責任感が強くどんな時もシロを守ろうとします。電信柱の上など高い所から町を見下ろし、変わった事がないか監視するのが日課。よそ者を見つけ、いざ喧嘩が始まると、高い身体能力でまるでスパイダーマンのようにビルからビルへと飛び移ります。宝町を”オレの町”と呼ぶ少し大人びた少年です。

シロは年齢よりも子供っぽく、独特な価値観でのびのび毎日を生きています。変な帽子をよくかぶっていて、それがまた妙に似合ってかわいい。喧嘩では時にクロの足を引っ張ることもありますが、自由な発想と物事をまっすぐに受け入れる余裕でクロを陰ながら支えています。


クロとシロは全く違う性格なのですが、どちらにもなんとなく懐かしさを感じました。ふたりの言動が、子供の頃にもっていた無邪気さと身勝手さを思い起こさせてくれるからでしょうか。
「人の悪口は言っちゃいけないんだぞ」というシロ。子供の頃確かにそう教わって素直に守ろうとしていた遠い記憶がよみがえります。シロが発することばはどれも懐かしい。
一方、行き場のない熱い思いを暴力で発散してしまうクロ。自分をコントロールできず気持ちを表現する術を知らず、身を削りたくなるような衝動に駆られることが思春期の頃はあったような気がします。でも、顔見知りのおじいちゃんにだけ「もう疲れた」と弱音を吐くクロは、とても痛々しかったです。


この作品に出てくる人々はみんな、自分の居場所を探しています。変化を恐れ抵抗する人、流れに上手く乗っていこうとする人、まわりにただ流される人。信念があって突き進む人もいれば、人に動かされる人もいる。良い悪いとかではなくて、もし自分が無理難題の上に立たされたら一体どう行動するのだろうかと観ながら考えてしまいました。


原作は13年も前に連載されていたのだとか。漫画には疎いので今回初めて知りました。感受性豊かな10代の頃にこの漫画と出会っていたら、きっとお気に入りになって何度も読み返していたでしょう。若ければ若いなりにまた違った感想をもち、影響を受ける作品だと思います。

基本的にクロとシロには社会のルールは通用しません。親もいないし、学校にも通っていないので秩序が教えられていないのです。良く言えば自由ですが、悪く言えばむちゃくちゃ。実際にいたら相当な”ワル”です。暴力シーンは多いしヤクザなどの闇の世界も描かれているので、好き嫌いは分かれそうです。小さな子供に見せるのも考えた方が良さそうです。

クロとシロの声を担当した二宮和也と蒼井優はとても上手でした。特に蒼井優は素晴らしかった。シロはずっと昔からこの声でこういうふにゃーとした話し方をしていたんだ!と思わずにはいられません。
原作とは画がちょっと違っているらしいですが、クロとシロの離れた目も先の細い手足も愛嬌があってかわいかったです。

原作のファンだったり、こういう類のアニメが好きなら1800円でもいいのでは。描写や色使いも独特で見応えがあるので、興味があるなら観て損はないと思います。


109シネマズ川崎にて鑑賞 上映時間:1時間51分

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
『鉄コン筋クリート』 Scotch Park スコッチパーク/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる