Scotch Park スコッチパーク

アクセスカウンタ

zoom RSS 『武士の一分』

<<   作成日時 : 2006/11/17 00:48   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

静けさの中に緊張感があり、2時間があっという間でした。
キムタクの武士役、想像が付かずどんなものか興味津々で観に行きました。古い言葉遣いに方言もプラスされ、ドラマで見るキムタクとは一味も二味も違いました。


海坂藩に暮らす三村新之丞(木村拓哉)は、三十石の下級武士。藩主の毒見役をしている。
妻の加世(檀れい)、お仕え係の徳平(笹野高史)と仲良く暮らしていた。
海坂藩がわからず、調べてみると現在の山形県鶴岡市辺りとのこと。「・・・でがんす。」「・・・ましね。」という独特な訛りが耳に残ります。

剣の腕前が上等な三村は、毒見役という仕事に少々物足りなさを感じていた。そんなある日、お役目中アカツブ貝の毒にあたってしまう。倒れこみ高熱を出した三村は、意識不明のまま自宅に運ばれる。加世の看病もあり、3日後意識を取り戻したものの様子がおかしい。彼の両目は光を失っていた。

盲目になる前となった後では三村は別人のようです。明るく冗談ばかりを言っていたのが、塞ぎこみ、口数も減ります。
目が見えている頃の演技には、ドラマで見るような華やかなキムタクの雰囲気がちらほらしていたのですが、失明後はそのオーラは一切なく耐え忍ぶような地味な演技が続きます。
人の助けを借りなくては生きていけないことに納得がいかず、腹を切ろうとするシーンには力がこもっています。


今後の生活に不安を覚える加世は、家禄を残してもらえるよう口添えを頼みに、以前からの顔見知り番頭・島田(坂東三津五郎)のもとを訪れる。快く引き受けた島田だが、その代わりに身体を要求。旦那にばらすと脅しては強引に加世を呼び出します。三村に対する加世の深い思い。そこにつけこむ島田は本当に卑しい、とっても不快。

その後、三十石はそのまま、自宅で生涯静養するように、との知らせが。藩主は毒見があったからこそ自分が助かったと寛容な決定を下したのです。その日、久しぶりに笑顔を見せ冗談を言った三村。生活の不安も消え、徐々に暗闇の生活にも慣れていきます。


いつの時代もおしゃべりなオバサンとはいるものです。ある日三村の叔母(桃井かおり)がこっそりやってきて、加世が男と長屋から出てきたとわざわざ告げ口するのです。
不安を感じた三村は、徳平に加世を尾行させます。お墓参りの後、長屋に立ち寄る加世。何事もなかったように家に戻るが、後をつけられていることに気付いていました。

これ以上隠しておけないと感じた加世は、三村に話すことを決心します。
決心した時、本当は何度も死のうとしたと徳平に話す場面がとても切なく印象に残りました。目のこと、暮らしのこと、それらを思うばかりに起してしまった島田とのこと、一番悩んだのは加世だったでしょう。それでも不安を胸にしまい、気丈に過ごす姿には胸を打たれます。檀さんはさすが元宝塚。演技がとても上手でした。哀れすぎるわけでもなく、かといって強すぎるわけでもなく、自然な演技でとてもよかったです。

島田との一件を加世の口から聞いた三村は、何も知らずにただ寛大な決定を喜んだ自分を静かにののしります。
そして、その場で加世を離縁。スパッと離縁するところに武士の誇り高さを感じますが、愛が取り残されるところに歯がゆさも感じます。


その後、島田が実は口添えなどせず、ただ加世をだましてもてあそんだことを知った三村は、果し合いを申し込みます。島田は剣の名手。盲目の三村が簡単に勝てる相手ではありません。
果し合いの前の晩、死を覚悟し、徳平に今までの感謝の意を伝えるシーンが感動的です。何の迷いもなくなるとあのように穏やかな口調で語れるのでしょうか。

キムタクの立ちまわりは迫力があります。立ちまわりと言っても盲目なので足元はおぼつかないのですが、腕の振りは風を感じてしまいそうなほどです。聞くところによると剣道が得意とか。なるほど。素人が練習したぐらいではあのキレは出ないと思います。


徳平がいい味を出していました。静かで重い雰囲気の中、落ち着きのない言動で笑いを誘います。あまり気が利かないのですが、最後だけ精一杯気を利かせ、温かい気持ちにさせてくれます。

要所で流れる尺八の音も緊張感を助長するようで効果的でした。


何をするにも命がけの厳しい時代、今とは随分状況が違います。ですが、多くを望むのではなく大切なものを大切にし、心から人を思いやる姿勢はいつの時代も忘れてはいけないものだと思いました。


観客は年齢層に幅があるようでした。
若い人が観ても感動しますが、結婚してそれなりに人生を経験してきた人にはより心に染みるかもしれません。
内容も良かったですし個人的に時代劇好きなので、キムタク好きではありませんが1800円払ってもいいかなと思いました。12月1日、映画の日に公開なので1000円で見られればお得だと思います。


イイノホールにて試写会鑑賞 上映時間:2時間1分

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
『武士の一分』 Scotch Park スコッチパーク/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる